シミやニキビ跡の改善に効果的な成分のハイドロキノン。
肌の漂白剤と言われるハイドロキノンには高い美白効果があるものの、同時に使用をやめると元に戻るという残念な情報もあります。
今回はハイドロキノンは元に戻るの原理と、では元に戻る性質を持つハイドロキノンの改善策を考えてみようと思います。
ハイドロキノンやめると元に戻る!
ハイドロキノンは美白効果の高い成分として、今や市民権を経た成分です。
単体での使用でも美白ケアに効果的なハイドロキノンですが、さらなる高い効果を得る方法もあります。
トレチノインとハイドロキノンを併用する方法が、シミなどのレーザー治療後のケアとして取り入れられる事が多く、本格的な美肌治療の1つとして取り入れられています。
但し使用をやめると元に戻るというのは定説のようです。
シミ治療の場合は改善したシミの部位に紫外線を浴びると、また紫外線に反応して元に戻る。つまりはハイドロキノンで改善したシミが元に戻る現象が多々あるようです。
その為、ハイドロキノンを使用中も、使用後の改善後も紫外線対策は絶対必須の要素となります。
シミやニキビ跡に改善効果があるとされるハイドロキノンですが、具体的にはどんな肌悩みに効果があるのでしょう。
ハイドロキノンで黒ずみケアやめると元に戻る?
シミに関わらず黒ずみケアにも効果的とされるハイドロキノンですが、黒ずみケアも効果は抜群ですが使用をやめると元に戻るの定説があります。
これは個人の体験談から確実にハイドロキノンとトレチノインを併用したお手入れ(東大式)で黒ずみ(乳輪)は改善するが使用をやめると元に戻る現象を体験した筆者の体験です。
ハイドロキノンが元に戻る理由
ハイドロキノンが元に戻る理由はハイドロキノンの持つ可逆的反応がある為、せっかく美白や黒ずみをハイドロキノンで改善できても、元に戻る可能性があります。
美白ケアの場合はレーザー治療などを施し、レーザーの効果もあるので紫外線が当たる事で元に戻ると言われています。
黒ずみケアの場合は(特に乳輪)は基本的に日本人で胸を紫外線に当てる行為は無いと思うので、紫外線の影響無しでも元に戻ると考えられます。
そのためハイドロキノンで治療をした人は治療が終わった後も、再発を防ぐ為に定期的なケアとして塗り続ける人も多くいるようです。
ハイドロキノンはハイドキノンモノベンジルベーテルよりも色素細胞への毒性が弱く、その作用はやはり可逆的です。
可逆的とは>
物質Aが化学反応により物質Bに変化すると同時に、物質Bが物質Aに戻る反応の事を可逆的反応といいます。
ハイドロキノンとは
改めてハイドロキノンとはシミの原因であるメラニン色素の合成を阻止する働きがある成分で、この美白効果はコウジ酸アルブチンの10倍から100倍の美白効果を持つ成分です。
アメリカでは肌の漂白剤と言われる程、強力な美白効果とされ2001年の規制緩和まで日本では医師の診察の元、シミなどの美肌治療に使用されていました。
シミやニキビ跡の改善にも効果的で、それらの原因となるメラニン色素の発生を抑制し、肌の美白効果が得られる成分です。
2001年の規制緩和後は化粧品にも使用されるようになって現在に至ります。
ハイドロノンとトレチノインの併用でパワーアップ
2001年の規制緩和によって一般コスメにも成分が使用され認知度が大きくなってきたハイドロキノンですが、この高い美白効果を更に倍増させられる成分こそがトレチノインとの併用になります。
お肌のターンオーバー効果があるトレチノインでメラニン色素の排出を促進し、その上に重ねるようにハイドロキノンを塗って色素新着の生成を抑制し阻害します。
この効果はハイドロキノン単体で使用した場合との違いは、トレチノインのA反応などで明らかな皮膚の炎症や痒みが出現するも、目に見える効果の速さはこの二つの成分の併用が比較にならないレベルのパワーアップ効果があります。
ハイドロキノンに効果的とされるシミの種類
単体でのハイドキノンで効果的とされるシミの種類を紹介します。
ハイドロキノン単体の使用で効果があるとされるシミが黒文字で、改善が難しいとされているシミが赤文字となります。
肝斑 | 目回りや両側頬骨の周りに出来るシミはレーザー治療では色素沈着する可能性が高い為、ハイドロキノンが適しているようです。 |
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炎症後色素沈着 | ニキビ跡や虫刺されなどで搔きむしって色素沈着したお肌 |
老人性色素斑 | 長年蓄積された紫外線の影響と加齢の影響で出るシミ |
ソバカス・茶あざ | ソバカスは遺伝的要素が大きい為効果が無い・真皮性のシミもダメ |
老人性疣贅(ゆうぜい) | イボが変色したようなシミは液体窒素などが合う |
ハイドロキノンとトレチノインは黒ずみにも効果的
ハイドロキノンとトレチノインの併用で最も多く使用されるのがシミ治療です。
ハイドロキノン単体での使用よりも、トレチノインを併用する事で効果が倍増しますがシミやニキビ跡ならず、個人的に体験した黒ずみケア(乳輪)にも効果的です。
ハイドロキノンとトレチノインの黒ずみケア
シミやニキビ跡治療の改善に使用されるハイドロキノンとトレチノインですが、個人的にイケそうかもなノリで使用した乳輪の黒ずみケア。
これは確実に効果があります。巷ではVIOの黒ずみケアにも効果があるような情報を見ましたが個人的に乳輪の黒ずみが改善出来たので、同じ要領でVIOもイケるかも。の体で試した筆者が言います。
デリケートゾーンの黒ずみケアは?
VIOの黒ずみにはこのハイドロキノンとトレチノインの併用は向いていないと思います。(個人の感想)
理由はVIOの基本的に外気や紫外線に触れない部位の皮膚はとてもデリケートです。トレチノイン成分の持つターンオーバー促進効果によるA反応が想像以上に強く出ます。
あの炎症と痒みを乗り越えて、黒ずみケアが3ヵ月弱継続できるとは思えません。
個人的に数回チャレンジしましたが途中断念してます。乳輪でもギリギリの許容範囲で酷い炎症の時はトレチノインとハイドロキノンの使用を止めて炎症が修まるのを待ったくらいです。
下手に掻きむしったりすることで色素沈着が酷くなる可能性が否めない為、個人的には美容皮膚科医の元治療する分には分かりませんが、個人でのセルフケアではVIOは到底出来ないしおススメはできません。
元に戻るのはどれくらいの期間?
それでは重要なハイドロキノンでのお手入れで元に戻る期間についてお伝えしたいと思います。
私の場合はハイドロキノン単体での使用ではなく、トレチノインとハイドロキノンの併用(東大式)の黒ずみケア(乳輪)の元に戻る期間しかお答えできません。
乳輪黒ずみの元に戻る期間
3ヵ月のお手入れ期間を終了して、私個人が元に戻りつつあるな、と感じるタイミングはやはり半年以降1年以内に「アレ?」何となく元に戻ってない?と思う事が多かったです。
あくまで個人的見解ですが3ヵ月のお手入れ期間(東大式)を完了し徐々に元に戻っていっているのかと感じるのは私個人はお手入れ終了の半年から1年未満です。個人差があるとは思いますが、1年以内には何となく元に戻る現象が出ている感じなのかなと思います。(4回経験「乳輪黒ずみケア」)
元に戻るの改善策!
では効果があるハイドロキノンとトレチノインの黒ずみケアは元に戻るのだから、するべきではないのか?
または元に戻る前提でのお手入れと改善策はどう取り入れるべきなのかについて、私なりの過去4回の経験から答えを考えてみました。
回答は3ヵ月のお手入れをして黒ずみを改善する>休薬期間(1~2ヵ月)私個人はハイドロキノンヘビーユーザーなのでお手入れ期間の3ヵ月は休薬期間を取ります。
この休薬期間3ヵ月から半年を目安にして>7~8ヵ月に1度か10ヵ月に1度、元に戻る具合を見ながら最低でも1年に1度の割合で黒ずみケアをコンスタントに取り入れる。
これが一番ベストかなと思っています。
端的に言えば全くの元通りに戻る前に自己判断で、少し元に戻ってる(のフェースを見逃さず)この少し元に戻ってるのタイミングでまたお手入れをする。
その際のお手入れはキッチリ3ヵ月でなくても大丈夫です。
しっかり休薬期間を設けていたら東大式の3ヵ月でも、最初の1ヵ月から1ヵ月半は、しっかりトレチノインとハイドロキノンを塗り、残りの1ヵ月半はハイドロキノンのみを塗る。
などの応用で元に戻る現象を回避しましょう。
ハイドロキノンの副作用も理解する
結局間違いなく効果があるハイドロキノンですが、元に戻る可逆的な性質を考えても、永遠ではなくても休薬期間を考慮しながら、定期的なハイドロキノンのお手入れが必要になる事が分かりました。
その上で、ハイドロキノンの副作用も理解しておく必要があります。
- 赤みや炎症
- 白斑
1:赤みや炎症
ハイドロキノンの強い成分の影響でお肌に赤みや炎症が出る場合があるようです。お肌がヒリヒリしたり、かぶれなどの症状が出た場合は一旦使用を中止しましょう。
医師に相談したり濃度を下げる、使用回数を減らすなどの調整が必要になります。
2:白斑
メラニン色素の元であるメラノサイトが喪失、ハイドロキノンの刺激が強すぎてメラノサイトの細胞自体を消してしまう為出る症状の1つです。
但しこの白斑はハイドロキノンの濃度5%程度のレベルでは出た例がありません。大半のクリニックや私個人が東大式で使用している個人輸入のハイドロキノンも4%です。
余程の高濃度ハイドロキノンの長期使用で出るのではと考えられます。
また余談ですが動物実験では5%以上の高濃度ハイドロキノンで発がん性のリスクがある事も分かっています。やみくもに高い効果を求めるあまり、濃度の高さに拘るのも危険だという事を理解しましょう。
ハイドロキノンは元に戻るまとめ
シミやニキビ跡にも効果のあるハイドロキノンは、単体でも効果があるがトレチノインとの併用でより高い効果が得られる成分です。
黒ずみケアにも効果があるハイドロキノンですが、ハイドロキノンの持つ可逆的反応がある為、再発を防ぐ為にも休薬期間をしっかり取り入れながら、元に戻るタイミングを見逃さず、適度に定期的なお手入れが必要な成分でもあります。
元には戻るが効果がある、ハイドロキノンの高い美白効果まずはリスクの少ない、ハイドロキノン単体での使用から美白ケアを始めてみたらいかがでしょうか。